書を捨てよ、町へ出よう
2009年 10月 22日
今年の5月に映画を観たんだった。あの頃この「田園に死す」の舞台が12月にあってキャスティングワークショップがあるんだなぁ、とぼんやり思っていたような気がする。それで遅ればせながら。
で、その「書を捨てよ、町へ出よう」の原作になったのがこの本。へええ。映画は特に初めの部分が新鮮でおもしろかった。あの独特の訛りがよかったなぁ。訛りと言えばこの本の第4章「不良少年入門」に「人生を語るのには方言が一番ふさわしい。」とある。今は方言もいいものだ、という流行りがあってわざと使っておもしろがるということもあるようだけど、もともと「標準語がよい」という刷り込み自体があまり気持ちの良いものではない。
ところどころに歌謡曲の歌が引用されているが、その中に
「この10年はわかものの受難のくりかえしだった」から「おらは死んじまっただ」と歌いながら・・・
云々とあり、先日亡くなった加藤和彦さんと同時代だったんだと思いいたる。1967年に「アングラ」ってことばが「流行語」になってる。「天井桟敷」の旗揚げ公演もこの年なんだ。学生運動が盛ん(というのもなんだけど)だった頃だ。
私はといえば北海道の片スミでテレビに映るデモの様子は遠い別世界の出来ごとで、毎日うっとぉしいなぁと思いながらも学校にいっていた。
どうも寺山作品を読んでいると当時の自分がヒョコヒョコ出てきて「ああ、そうだったよね」と語りあってしまう。
「田園に死す」詳細は流山児★事務所HPへ。
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