この時期に・・・
2011年 06月 15日
そうそう「六番目の小夜子」の作者でした。
そういえば一時期何冊か読んだなぁ。
梅雨時に読むには悪くないかも。
始まりは謎めいていて、ひょっとしてホラーだったかな?
だとしたら読むのやめようかな、とちらりと思いましたが。
登場人物たちには興味が持てるのですがいかんせんそこで起こっている事件にあまり興味が持てず・・・古典的と言えば古典的なテーマでもあり・・・
でも、ラスト近く、次々に周りの人たちが消えていくというあたり、自分だけが違うものなのではないかという不安感。作品自体に特にワクワクもゾクゾクも感じなかったのですが、この、今の、どこにいても原発のことを考えてしまうご時世にあっては、何が起こっているのか目には見えず、だれかの意思で行われているのかもしれないという恐怖や、外の世界から差別されたり排除されたりするのではないかという不安感や、だれも安全ではいられないのに、直接自分の身にふりかかるまでは他人事だったりという・・・
自分の周りの見慣れた世界がいつのまにか変わって行くのではないかという読み方をしてしまいました。