「ハムレット」2000年 アメリカ映画 (原作:シェイクスピア  主演 イーサン・ホーク)

ハムレット [DVD]

松竹


実はずいぶん前に買っていてまだ開けてもいなかったんですよね。
レンタルでも当時見たかもしれない。その時はあまりおもしろいと思わなかったかも。
今回ちょっと「ハムレット」の復習がしたくてなんとなく古典でないものに手が伸びました。
で、見る前に少しレビューを検索したら「つまらない」「見終わるのに何日もかかる」「古臭い台詞をうだうだ言っていていらつく」「オフィーリアが可愛くない」「○○(役者)が合ってない」「現代劇なのに台詞がそのままなのはおかしい」など、散々でした。

ひねくれものの私はそれでかえって見たくなりました。

私はおもしろかったですね。
でも、これシェイクスピアやハムレットや舞台演劇に興味がなくて監督や俳優の名前で見たらつまらないかもしれません。だって、ほんとに主人公はうだうだ言ってなかなか行動しないし、登場人物たちは現代ではありえない言葉でしゃべってありえない行動をとりますからね。
もう、私はニヤニヤしながら見ちゃいましたよ。

この映画の主役は「シェイクスピアの台詞」なのだと気づいてからはさらにおもしろかったです。
シェイクスピアの台詞に現代の俳優たちがしゃべらされ、動かされているのだと思うと楽しい。
筋も台詞もわかりきっているからあの有名なモノローグはどこでしゃべるんだ、とか、現代のニューヨークでは当然ながら場違いなあのシーンはどうするんだ、とか、この俳優がどうやってあのシーンをやるんだ、とか、先へ先へ興味がわいて、そのシーンのつくりかたのうまさに脱帽しました。もちろん、それはないだろ、というのもあって笑えたり、そう来たか、と感心したり。イーサン・ホークがまたハムレットにぴったりなんですね。あの眉間にシワを寄せて不機嫌そうにぶつぶつ言ってるのが。だって、ハムレットってそうでしょ?
シェイクスピアの台詞が妙に2000年のニューヨークに合っていて摩天楼やネオンやドラッグやバイクやリムジンとも違和感ないんです。電話やモニターも上手く使われていて、モノローグの一部が電話だったり、会話の一部が盗聴器のマイクや防犯カメラに向かってだったり、はあぁ、そうすればハムレットの突然の変化が説得力あるなぁ、とか。その会話がコインランドリーですか?とかつっこみポイント満載です。

この映画の中の「現代」がすでになつかしい感じがするのもおもしろい。わずか13年前なのに。スマホはもちろんまだ携帯もない。
でも、世の中はどんどん変わっていてモノも増えて便利になってるけど、シェイクスピアの400年以上前の言葉はずっと生き続けている。
モノは壊れるけど
"Words, words, words."
は強いですね。


•出演: イーサン・ホーク, カイル・マクラクラン, サム・シェパード, ビル・マーレー, ジュリア・スタイルズ
•監督: マイケル・アルメレイダ








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by sk_miyuki | 2012-12-13 23:31 | DVD | Trackback | Comments(0)

早期退職して50歳から演劇生活中の阪口美由紀のブログ。稽古・公演・映像・観劇メモ。2017年からシェイクスピアの原語上演やシェイクスピアを原語で読む会にも関わっています。ぼちぼち始めたモノ減らしや健康のメモなども。年々物忘れ力が上がるので備忘録ブログです。


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