監視されている世界

先週National Theatre Live の"HAMLET" を見たのですが、その時に書いた「演出上の仕掛け」というのは全シーンに常にモニターのヘッドセットを付けた警備スタッフ(?)がいて、舞台上で語られる言葉はすべて(大っぴらに)盗聴されているのです。開幕前に演出家から演出意図などが述べられたのですが、シェイクスピアの時代もエリザベス一世のもと、厳しい統制が敷かれていたことから、それをメインに置いたとのこと。終始ハムレットを見張っている物言わぬガードたちの存在が舞台を現代とも未来ともとれる現実味のあるものにしています。シェイクスピアの台詞はそのままに、もしこれらの言葉がすべて第三者(統治者)に聞かれているとしたら・・・ハムレットの独白も密室での会話もすべて。もともと「ハムレット」の中でも盗み聞きがあちこちに出てくるわけですけどね。

先週は劇団わらくのブレヒト作品『第三帝国の恐怖と貧困』も見たのですが、こちらは言わずと知れたファシズム体制下の恐怖政治。ひとびとは疑心暗鬼で常に密告の恐怖におびえています。わが子すら信じることが出来ません。


たまたまこの2本を続けて見たのですが、こうした監視下に置かれている状況は今現在だれもが感じているのではないでしょうか?
インターネットが普及し、SNSも利用者が増え、いつどこで個人情報が盗まれているか、自分が発信したことがいつどこでだれかの何かにひっかかるか、いつもいくばくかの不安を抱えています。いつも他者の目や耳を気にする生活はもうとっくに日常になっているのかもしれません。

そういえば、つい先日
「お客様の情報が漏えいしました。ご心配をおかけしましたので、お詫びの品をご用意いたしました。お手続きください。」
という通知がB社から送りつけられてきました。
500円です。
しかも、この500円を自社の基金へ
「寄付することをお選びいただくことも可能です。」
だそうです。







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by sk_miyuki | 2014-10-08 13:26 | 観劇 | Trackback | Comments(0)

早期退職して50歳から演劇生活中の阪口美由紀のブログ。稽古・公演・映像・観劇メモ。2017年からシェイクスピアの原語上演やシェイクスピアを原語で読む会にも関わっています。ぼちぼち始めたモノ減らしや健康のメモなども。年々物忘れ力が上がるので備忘録ブログです。


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