『ウィンザーの陽気な女房たち』の稽古が始まっています。
今回は今までよりも日本語の割合が多くなる予定です。
この作品はシェイクスピア作品中唯一の同時代の市民劇と言われています。
登場する人物がそろいもそろってだれもかれも一筋縄ではいかず、言葉遊びはもちろんのことその訛りっぷりも半端なく、ただでさえ原語で上演なんて空恐ろしい挑戦なのに、その原語がさらに訛りまくっているとあってはもうほとんどお手上げ状態。訳者のみなさんのご苦労のおかげでかろうじて楽しませていただけます。
さらにストーリーは騙し騙されがこれでもか、と言わんばかりに繰り返され、いくら侮辱されたからってそこまでやりますか?!しかもそこまで騙されますか? というお話。
この日英朗読劇に出演が決まった時、演出でシェイクスピアご専門の瀬沼さんが
「この作品は読むよりも演じたほうがおもしろいですよ。」
とおっしゃっていました。
シェイクスピア作品はほとんどそうかもしれませんが、この作品も声に出すと一段と楽しく、英語で声に出すとまたさらに楽しいです。
まったくしょーもない人たちがわらわら出てくるのですが、そのバタバタぶりが妙に楽しくて人間てのはまったく面白いやと思えます。
シェイクスピアの時代も疫病が流行ってたくさんの人が死んだり戦争があったり政治がガタガタしてたりで庶民は生活もたいへんだったろうし、でもみんな精いっぱい生きてちいさなことに楽しみを見つけたりして毎日を過ごしていたんだろうなぁ、たまには芝居見物に行って憂さを晴らしてたのかなぁと思うと、400年以上前に生きていた彼らに親近感がわきます。
今も昔も庶民は精一杯生きてるんだよ! と言ってやりたくなります。(←だれに?)
今回私は騙すほう専門(?)の「陽気な女房たち」のひとりを演じます。
とにもかくにも
「10年でシェイクスピア全作品を上演」
へと1歩1歩進んでいます。
横浜散策がてらシェイクスピアと遊びに来ていただけるとうれしいです。
娘がイメージイラストを描いてくれました。
こんなふうに女房たちがギャハギャハはしゃいでいます。
詳細はこちらです。